WFH遺伝子治療レジストリ(GTR)削る

WFH遺伝子治療レジストリ(GTRは、世界中で遺伝子治療を受けるすべての血友病患者に関するデータを収集することを意図したものです。

稀または遅延した安全事象を検知し、遺伝子治療の効果がどれだけ持続するかを立証する上で、特に血友病のような希少疾患の小規模な治療患者数の場合、遺伝子治療を受ける患者各人に関するデータを収集することは不可欠なものです。

血友病患者(PWH)は、単一血液凝固因子タンパク質である第VIII因子または第IX因子を欠いており、凝固形成が阻害され、深刻な出血のリスクにさらされています。

これは欠損した血液凝固因子産生の役割を担っている遺伝子(F8またはF9)の変異によるものです。

遺伝子治療は、これらの変異遺伝子に的を絞り、欠陥遺伝子を健全で正常に機能する遺伝子で補い、身体に正しい指令を与えることで欠損している血液凝固因子を産生します。

このシンプルなようで極めて複雑な技術には、血友病患者に対し潜在的に「機能的治癒」をもたらす力があり、止血障害は治療を受けた患者の大半において基本的に完治されます。

WFHのGTRは、国際血栓止血学会(ISTH)、 欧州血友病学会議(EAHAD)、欧州血友病コンソーシアム(EHC)、米国

血友病財団(NHF)、アメリカ血栓止血ネットワーク(ATHN)、産業界のパートナーおよび規制当局窓口との協力により、遺伝子治療を受けるすべての患者に関する標準化された中核データを収集することを企図したものです。

WFHのGTRは、遺伝子治療を受ける全世界の患者を治療するすべての医療機関が利用可能なものとなります。

同意が得られた患者に関するデータは加盟する血友病治療センター(HTC)を通じて直接入力されます。

ちゃんとした全米レジストリ(ATHN)のある米国のような国については、データは患者の同意に基づいて毎年ATHNデータベースから直接WFH GTRへ結合されます。

これは既に遺伝子治療の中核データセットを収集している既存のレジストリを利用する手法であり、HTCにおけるデータ入力作業を軽減してくれます。

WFHは、2021年中旬開始予定のレジストリの導入によりWFH GTRの対象範囲を医療提供者や患者コミュニティー向けに現在拡大しているところです。